渓流ルアーフィッシングのデビューにあたり、タックルの収納スタイルに悩む方は多いと思います。
「フィッシングベストを試してみたいけど、少し高くて手がでない・・」という方にオススメなのが、「リトルプレゼンツ 防水バックパック S20」。
シンプルな構造とデザイン、そしてリーズナブルな価格が魅力。
デメリットもありますが、本記事で紹介する対策を取ることで、使い勝手が良くなるはずです。
本記事では、「リトルプレゼンツ 防水バックパック S20」を渓流ルアーフィッシングとバスフィッシングで使用した筆者が、特徴、使い勝手、メリット・デメリットを含めたインプレをご紹介します。
*長めの記事なので、目次をクリックして見たい部分にジャンプしてご覧ください
リトルプレゼンツ防水バックパック 概要
ブランド | リトルプレゼンツ LITTLE PRESENTS |
商品名 | 防水バックパック S20 WATERPROOF BACK PACK S20 |
品番/型番 | B-25 |
カラー | カーキ(KH) グレイ(GRY) ブラックカモ(BC) |
サイズ | W25×H52×D18 |
容量 | 約20L |
材質 | ポリエステル(PVCコーティング) |
税込定価 | 3,630円 |
この商品の大きなメリットの一つが、価格が安いという点
リトルプレゼンツの商品は、全体的にリーズナブルな価格設定ですが、それでもフィッシングベストは1万円〜1.5万円前後はします。
それに比べれば、このバックパックは安いものです。
完全防水仕様
バックパックの内側を見るとわかりやすいですが、コーティングされた完全防水仕様となっています。
水辺での使用はもちろん、バイクや自転車で移動中の雨にも対応。
サイズ・収納力
バッグ本体のサイズと収納力
上の写真の状態で、
縦は約60cm、幅は約38cm
です。
上部を少し丸めて使うので、実質的には縦50cmくらいまでの物を収納できる感じです。
収納力は、かなり高いです。
2リットルのペットボトルが4本、余裕をもってスッポリと入り、上部を丸めてしっかりと収納可能
4本入れても、まだ少し余裕があるくらいです。
メッシュポケットとバンド
両サイドにそれぞれ、メッシュポケットとバンド2本が付いており、ロッドケースやペットボトルを収納できます。
上の写真、左はハードタイプのロッドケース。右は、560mlのペットボトル。
ちなみに、ロッドケースの長さは50cm。
ロッドケースの詳細は、下記の記事でご確認いただけます。
バンド
バックルタイプで長さ調整が可能。
メッシュポケット
入口部分は、伸縮性の高いゴム。
このゴムは、かなりキツめになっているので、ペットボトルやロッドケースを押し込む感じ。
良く言えば、ホールド力があるので、落下の心配はなさそうです。
バックパックを下から見た図。ポケットの底はメッシュではありません。
開口部の閉じ方
開口部にファスナーなどの密閉できるパーツはついていません。
上の状態から、開口部を丸めていきます。
丸めたら、縦に付いているベルトと接続バックルで固定します。
最後に、横に付いているベルトと接続バックルで固定して、閉じます。
閉じるのは少し面倒です
背面の造り
背中が当たる部分には、パッドなどはありません
登山用のバックパックに比べると、背面の造りは非常にシンプル。
グラブループ(持ち手)
グラブループ(持ち手)が付いています。
背負わない時の持ち運び、部屋のフックにかける時などに役立ちます。
ベルト
背負う時に使うベルトも、非常にシンプルな造り
登山用リュックのようにパッド入りの厚手な仕様ではなく、ただのベルトです。
胸のあたりで横向きに固定するチェストベルト、腰回りで固定できるウエストベルトなどは、一切ありません。
トラウトフィッシングで使用して感じたこと
まず、いわゆるネイティブトラウトを狙った、渓流ルアーフィッシングに、このバックパックを使用しました。
- 真夏に水の中に入って小渓流を進むウェットウェーディングスタイル
- 春にウェーダーを着用して入水するウェーダースタイル
上記のスタイルで背負ってみました。
ちなみに、フィッシングベストは着用ナシ。
感じたことを項目ごとにご紹介します。
背負いやすさ・身体への負担
2時間前後の短時間釣行であれば、身体への負担は少ない
と感じました。
かなり簡素なベルトで背負うので心配していましたが、思っていたよりかは、背負い心地は悪くありません。
背中に当たる側に硬いものを入れなければ、身体が痛くなることはナシ。
胸や腰あたりのベルトも付いていませんが、ズリ落ちてくることもなく、特に問題なし。
短時間なのでバックパックに詰め込む荷物の量が少ないということもあるでしょう。
物を取り出しにくい
バックパックとはいえ、実質的には大きな袋なので、外ポケットも内ポケットもなし。
中を整理するのが難しいです。
バックパックから物を取り出す際は、上の写真のように片手で持ちながら、もう片方の手でガサゴソとやる必要があります。
岸に上がれば、乾いた場所に置いて取り出すのが楽です。
ただ、丸めてバックルを2回カチャっと接続するのは少し面倒
一般的なバックパックのように、ジッパータイプの方がかなり楽です。
やはり、頻繁に使う小物類であれば、フィッシングベストがあると便利だろうなと感じました。
使いづらさへの対策
フィッシングベストが無いので、
- パンツのポケット(ウェットウェーディング時)
- ポーチ
- カラビナ
などを使って対策しました。
ルアー収納
小型ミノーを中心に、必要最低限の量を持参しました。
このくらい小型のケースであれば、パンツのポケットに入ります。
たくさん持参する場合は、
- 1軍ルアー パンツやジャケットのポケット
- 2軍ルアー バックパック
に収納すれば良いでしょう
小物・アクセサリー類
バックパック背面の一番下にある、
ベルトを通す輪っかにカラビナを取り付る
ことで対応しました。
- フォーセップ
- 水温計
- カラビナリール
- 「リトルプレゼンツ LPポーチ」
を装着。
ポーチの中にはスマートフォンを入れて釣りをしました。
ネット・熊よけの鈴
バックパックについている輪っかにカラビナを通し、
熊よけの鈴とマグネットリリーサーを装着。
背負いながらでもランディングネットやフォーセップに手が届きます
完全防水は助かる
少し水深のある場所を歩いてジャバジャバと進むことがあるので、やはり完全防水仕様は安心できます。
転んでザブンと水に入っても、開口部さえ沈まなければ中が濡れることはないでしょう。
バス釣りで使用して感じたこと
主に、自転車でバス釣りに出かける時に、この防水バックパックを使用しています。
釣りスタイルはオカッパリ(岸釣り)。ボートには乗りません。
自転車との相性は良い
家を出る時に背負って出発し、行きも帰りも背負いながら自転車を漕ぎ、釣りの最中もずっと背負っているので、基本的にずーっと背負いっぱなしが続きます。
必要な釣具の全てをバックパックに詰め込み、背負ってヒョイっと自転車に乗るだけなので、非常にラク
ちなみに、他タイプのバッグの場合はリアキャリアに積載していましたが、これは少し時間がかかるし面倒。
ですが、やはり身体への負担は少ないので、リアキャリアへの積載は長距離運転には向いています。
大容量に助けられる
自転車釣行において最大の課題となるのが、ロッドとランディングネットの収納・運搬
ロッドは、テレスコロッド(振り出し竿)を使ってきたので、さほど問題にはなっていませんでした。
しかし、伸縮可能なランディングネットは、どうしても自転車に乗せるのが困難で諦めていました。
上の写真の通り、折りたたんでも、かなり大きいのです。
しかし、このバックパックは、ランディングネットがスッポリ入ってしまうので、課題解決
ネット以外の釣具一式も収納可能。
- テレスコロッド+リール
- ボード型メジャー
- ルアー回収器
- ルアーケース
- プライヤー類
- 水(500mlペット)
- 防水ジャケット
- 偏光サングラス
ざっとですが、上記の道具一式を収納できています。
物を取り出しにくい
今まで筆者がバス釣りに使用してきた、「ショルダータイプ」や「ヒップ(ウエスト)タイプ」のバッグは、自分のお腹の前にクルリとバッグを動かせば、バッグを下ろすことなく物をラクに取り出せました。
この防水バックパックは、横や底に開口部はなく、外ポケットもないので、結局、一度下ろして、地面の上でガサゴソやる必要があります
そして、内ポケットもないので、小さいものがバッグの一番下にある場合は、かなり取り出しにくいです。
取り出しにくさへの対策
ルアー
厳選した1軍ルアーをケースに入れて、ジャケットやパンツのポケットに入れています。
上の写真、スライドスイマー115やタイニーブルドーズが入ったルアーケースですが、例えば筆者が愛用しているノースフェイスのベンチャージャケットなら、左右についたポケットに入ってしまいます。
夏場、ジャケットを着ない季節はちょっと厳しいですね・・・
小さめのルアーケースであれば、パンツのポケットに入れています。
ランディングネット・プライヤー類
オカッパリの最中は、
ランディングネットを横向きにして背中とバックパックの間に差し込む
というスタイルですが、身体への負担は小さいです。
また、プライヤーなど一式を吊るしたカラビナは、
バッグ下部のベルトの輪っかに取り付ける
ことで対策してます。
これは、上の方で説明しましたが、渓流釣りをする時と同じですね。
歩きやすく疲れにくい
ショルダータイプとヒップバッグを使ってきましたが、これらと比べた時に、バックパックだと歩きやすく疲れづらいという印象。
バックパック | ショルダー/ヒップバッグ |
---|---|
負担が広範囲に分散(バックパック) | 左右のどちらかに負担が集中(ショルダー) 下半身に負担が集中(ヒップ) |
ショルダータイプだと片方に負担が偏るし、ヒップバッグだと下半身にズシっと負担がかかりますが、バックパックは比較的負担が分散され、下半身は完全フリーで歩きやすい感じです。
背中が当たる面には注意
このバックパックは袋のようなもの
なので、生地はバッグにしては薄めで、背中にパッドなどは入っていません。
そのため、
背中に当たる面に硬い物を入れて、バックパックがパンパンの状態で背負うと背中が痛い
と感じます。
釣具・荷物を入れる時は、配置や量に注意が必要。
GoProネックマウントとの相性
GoProネックマウントとの相性は良し
GoProをネックマウントに装着して撮影することがありますが、このバックパックはネックマウントを邪魔することなく、ストレスは感じません。
上の写真は、ショルダータイプのバッグを背負い、ネックマウントを装着した写真。
バッグから物を取り出しやすいのはメリットですが、取り出す時にバッグをお腹の方に動かそうとすると、ネックマウントがズレたりしてしまいます。
ですので、GoProで撮影する際は、
「バックパック」または「ヒップバッグ」を使う方がベター
スーパーカブとの相性
スーパーカブとの相性も良し
自転車に乗らない時の移動手段は、スーパーカブ110がメインです。
釣具は、リアキャリアに積んだボックスに入れています。
上の写真は、渓流に行った時のボックスの中ですが、このロッドやネットの下に、リトルプレゼンツの防水バックパックが入っています。
ボックスに入れることもできるし、ボックスが無ければ背負って運転が可能
また、バックパックをリアキャリアに乗せて、ロープで固定するという方法もあります。
走行中に雨が降っても、防水なので頼もしいですね。
メリット
この防水バックパックのメリットをまとめると、下記の通り。
- 完全防水なのでウェットウェーディングや雨でも安心
- 自転車や原付バイク移動でも使いやすい
- 大容量で十分な釣具や荷物を収納可能
- 造りは簡素だが短時間釣行なら身体への負担は少ない
- 他のタイプのバッグと比べて歩きやすく疲れづらい
- 街中でも使えるシンプルでスタイリッシュなデザイン
- 価格が安い!3,000円台で買える
こんな人に向いている
- なるべくお金をかけず釣りバッグを調達したい
- 大容量のバッグが欲しい
- 完全防水のバッグが欲しい
- 身体への負担が少ないタイプのバッグが欲しい
- 歩きやすいタイプのバッグが欲しい
- 街中でも使えそうなバッグが欲しい
- 自転車や原付バイクで釣りに行く
- GoProネックマウントで動画撮影する
デメリット
デメリットをまとめると、下記の通り。
- 物を取り出しづらい
- 造りが簡素なので長時間の釣行は負担になる可能性あり
- 背中部分にパッドがないので物を詰める配置と量に注意が必要
- 開口部を閉めるのが面倒
こんな人には向いていないかも
- 値段が高くても良いので造りと機能性を重視したい
- フィッシングベストを買う予定 or 持っている
- 完全防水までは求めていない
- ササっと素早く必要な物をバッグから取り出したい
表で見るメリット・デメリット
メリット | デメリット |
---|---|
完全防水 自転車・バイクとの相性ヨシ 大容量 短時間釣行なら体への負担は少し 歩きやすく疲れにくい シンプルでスタイリッシュなデザイン 価格が安い | 物を取り出しづらい 造りが簡素で長時間使用には不安 背中面にパッドがない(モノが当たると痛い) 開口部を閉めるのが面倒 |
おわりに
「リトルプレゼンツ 防水バックパックS20」は、なんといってもその安さが魅力。
トラウトフィッシングを始めるにあたり、なるべく投資額を抑えたかったので、筆者は助かりました。
ポーチやカラビナを使ったりすることで、物を取り出しにくいという弱点を克服できます。
GoProネックマウントでの撮影、自転車、原付バイクとの相性も良く、非常に助かっています。
また、完全防水仕様とその大容量にも、助けられる場面が多々あり。
ホームページを見る限りでは、リトルプレゼンツはトラウトフィッシングをメインにしたブランドのようですが、バス釣りでも使えています。
安いバックパックですが、オールマイティに活躍してくれる製品です。
(バサー向け)違うタイプのバッグも気になる方は
4タイプのバッグの使い勝手を検証した記事があります。下記をご覧ください。