自転車やバイクでの釣行で、一番の課題はロッド(釣竿)の持ち運びです。
そんな時に最も便利なのが、竿を短く収納できるテレスコピックロッド(テレスコロッド)。振り出し竿とも呼ばれます。
一方で気になるのが、その耐久性。やはり、使ったことがないと、折れるのではないかと心配になるでしょう。
しかし、そこまで心配する必要はナシ。簡単に折れることはありません。
本記事では、バス釣りのオカッパリで、3年近くテレスコロッドだけを使用している筆者が、その耐久性、使い勝手、使用感をお伝えします。
テレスコロッドとは?

テレスコピックロッドの略で「テレスコロッド」と表記されることが多いです。
振り出し竿と呼ばれることもあります。
特徴は、短く収納できること

4〜5本に分かれた竿が繋がっており、一番下の竿(元竿)の中に収まっています。
穂先からスルスルと出して伸ばして使うことが可能。
バスロッドであれば、40〜50cm程度に収まるロッドが多く、「仕舞寸法45cm」といった表記がされています。
実際に使っているテレスコロッド

No. | メーカー | ロッド名と型番 | スピニング/ベイト | 税込定価 |
1 | メジャークラフト | バスパラBXST-645L | スピニングロッド | 10,120円 |
2 | メジャークラフト | バスパラBXCT-665M | ベイトロッド | 10,120円 |
3 | メジャークラフト | バスパラ BXCT-705H | ベイトロッド | 10,560円 |
4 | ダイワ | ブレイゾンモバイル646TLS | スピニングロッド | 17,380円 |
5 | ダイワ | ブレイゾンモバイル666TMB | ベイトロッド | 17,380円 |
筆者が使ってみたのは、上記のテレスコロッドたち。
本記事では、これらを使った経験をベースにお伝えしていきます。
耐久性
で、折れるの?

自分自身の不注意で折ったことはあるが、釣りの最中に折れたことはない
上記が、テレスコロッドを3年近く使い続けた筆者の実体験であり、結論です。
折れたのは2回だけ。下記のようなシチュエーションでした。
- トップカバー(保護キャップ)なしの状態でコンクリートに落とした
- トップカバーなしの状態でバイクに乗せたボックスに詰め込んだ

いずれも、ロッド先端に被せるキャップをつけずに、強い衝撃や負荷をかけた場合です。
言い換えれば、自分自身の不注意で折ってしまったということです。
釣りの最中に折れたことはない

キャスト、リトリーブ、フッキング、魚とのファイト、あらゆる動作・状況の中でも、テレスコロッドが折れてことはナシ
最初は、フッキングの時に心配がよぎりましたが、今ではその心配もなくなりました。
無茶しなければ、折れることはありません。
でもデカイ魚がかかったら折れるんじゃ?

No. | ロッド名と型番 | ベイト/スピニング | 魚のサイズ | ランディング方法 |
1 | ダイワ ブレイゾンモバイル666TMB | ベイト | 49cm | ランディングネットでキャッチ |
2 | ダイワ ブレイゾンモバイル666TMB | ベイト | 48cm | 素手でバスの下顎をキャッチ |
3 | ダイワ ブレイゾンモバイル646TLS | スピニング | 46cm | 素手でバスの下顎をキャッチ |
4 | メジャークラフト バスパラ BXCT-705H | ベイト | 45cm | ランディングネットでキャッチ |
上の表は、2023年8月上旬時点の、筆者が釣った大型トップ4。
45cmを超える大型の魚を相手にしても折れません
補足説明
49cm

ロッド:ダイワ ブレイゾンモバイル666TMB(ベイト)
500円のスピナーベイトで釣れた大物で、引きの強さも重量感もすごかったです。
慎重にランディングネットでキャッチ。
48cm

ロッド:ダイワ ブレイゾンモバイル666TMB(ベイト)
丸々と太った重量級。引きの強さというよりは重さがハンパなかったです。
ラインはナイロンの12lbで不安があったので、抜くのは諦めました。
素手で下顎を掴んでキャッチ。
46cm

ロッド:ダイワ ブレイゾンモバイル646TLS(スピニング)
これは、筆者が初めてスピニングタックルで釣った40アップとなりました。
ネットを持参していない日だったので、少し長めに格闘した後、素手でキャッチ。
ブレイゾンモバイルのスピニングモデルでも、しっかり戦えることを実感しました。
45cm

ロッド:メジャークラフト バスパラ BXCT-705H(ベイト)
こちらも、なかなか体格が良い魚。ファイト中はものすごく走って暴れました。
ラインはナイロンの16ポンドでしたが、ネットで慎重にキャッチ。
使用感

セッディングと収納は面倒
釣り場に着いたら、
- トップカバー(保護キャップ)を外し、
- またはセミハードケースから出し、
- 穂先からスルスルと伸ばしきり、
- ガイドの向きを合わせる
といった作業が必要。この際、やはりティップやガイドが破損しないよう気を使います。
収納してキャップやカバーをつける時も同じく、注意が必要。
釣りしてるとガイドがずれてくる

ちゃんとセットしたつもりでいても、投げている途中でガイドが緩んでしまうことは、たまにあります。
また、何度もキャストを繰り返していると、ロッドとガイドの向きがズレていきます。
初心者には2ピースとの差はそこまで感じられない

筆者はまだまだバス釣り初心者で、テレスコロッドを使う前は、シマノの入門機種であるバスワンXTシリーズしか使ったことがありませんでした。
普段から安物のロッドしか使っていないので、テレスコロッドで投げて、巻いて、フッキングして、釣り上げる一連のアクションの中で、使いづらさや違和感をそこまで感じません。
高級機種を使っているベテランの方がテレスコロッドを使うと、おそらく使いづらさや物足りなさを感じるでしょう。
竿先のケアは必須

前述しましたが、筆者は自分の不注意でロッドの先端を折りました。これは完全に自分の責任です。
トップカバーを付けずにバイクのボックスに少し強引に入れ、バイクを停車してボックスの中をかき回した際に折れてしまったようです。

ちゃんと竿先を守りケアすれば、折れることはないかと思います。
釣りの最中に折れたことはありません。
下栓は取れやすい

今までに二度、釣り場で気づかないうちに下栓が外れて無くしました。
使っているうちに緩んでくるので、注意が必要。こまめに確認しましょう。
下栓は、メジャークラフトもダイワも、キャスティングの店舗で取り寄せてもらいました。
メーカーによって異なりますが、1,000円前後かかります。
携帯性・利便性

自転車・バイク移動ならテレスコロッドが圧倒的に便利・快適
ひとつ自信をもってお伝えできるのは、上記の通り。
下記は、主なテレスコロッドの運び方です。
- 背負ったバッグに収納可能(バッグのタイプによる)
- 自転車のリアキャリア(荷台)に積載可能
- 原付バイクに積んだボックスに収納可能
スーパーカブ(原付バイク)への収納

上の写真は、スーパーカブのリアキャリアに積んでいるアイリスオーヤマ RVボックス密閉カギ付きタイプ。
この中に釣りバッグとテレスコロッドがすっぽり入るので非常に便利。
至ってシンプルで楽ちんです。

クロスバイク(自転車)への積載

筆者はクロスバイクというタイプの自転車に乗っていますが、これに別売りのリアキャリアを取り付けて、テレスコロッドを載せています。
上の写真はテレスコロッドのみですが、釣りバッグも一緒に載せることも。

背負ったバッグに収納

上の写真は、アブガルシアのアブ ランガンメッセンジャーバッグ2。
ちょっとはみ出てますが、こちらに収納できるので、背負って自転車を漕ぐことが可能。
この状態でバッグを背負えば、自転車でも原付バイクでも大丈夫。

パックロッドとの比較

自転車や原付バイクなら、パックロッドよりテレスコロッドの方が便利
上記が、筆者が感じたこと。
自転車や原付バイクで釣りに行く場合、川や水路沿いに走りながら、数百メートルおきにある魚影の濃いポイントを移動することが多いです。

特にバイクに乗る時、移動の度にパックロッドを分解して収納していたら、かなり時間がかかって面倒です。
テレスコロッドなら、スルスルっと短時間で収納可能。効率を考えると、テレスコロッドの方が圧倒的に便利。
逆に、一ヶ所に長い時間とどまるなら、パックロッドでも良いと思います。
例えば、湖に遠征して、丸一日おかっぱりで粘るとか。
メリット
テレスコロッドを3年近く使い続けて感じたメリットは下記の通り。
- バイク・自転車でも積載・運搬しやすい
- バイク・電車・飛行機など移動手段問わず持ち運べる
- パックロッドと比べると準備・収納が楽
- 念の為の予備ロッドとして車やバイクに積んでおける
- 車内や室内でも省スペース
デメリット
感じたデメリットは下記の通り。
- 1or2ピースと比べると準備・収納に時間がかかる
- 商品ラインナップが少ない
- フロッグ・ビッグベイトなどに特化した対応ロッドがないor少ない
- 下栓が取れることがある
- 釣りの最中にガイドが緩んだり向きがズレる
テレスコロッドを買う前に
テレスコロッドの購入を検討されている方々へ伝えたいことをいくつか。
ロッドの完成度には個体差がある説

よく見たり聞いたりするのは、折れやすいということ。
あとは、個体差があって、同じ型のロッドでも完成度にバラつきがあるんだとか。初期不良というやつですね。
ただ、筆者は今のところ、自分自身の過失を除いては、折れたことはありません。
最初の1本は安めのものを買っておくべし

釣り場で仲良くなった方のテレスコロッドを見せてもらったことがあります。
自分が持っていたバスパラと見比べてみたところ、ガイドの形状や造りがそっくりでした。
その方は、「もしかしたら同じ業者が製造しているのかもね」と言っていました。
お値段を聞いたら、3万円くらいしたと言っていました。メーカーは忘れてしまいましたが・・・。

もしかしたら、テレスコロッド同士では、耐久性や強度、使用感に差をつけるのは難しいのかも?と勝手に思いました。完全にシロウトの意見で根拠はありませんが・・・。
個体差説もあるので、まずは筆者のように安めのものを使ってみてはいかがでしょうか。
期待はしない
1ピースや2ピースのロッドよりも耐久性や使用感が優れているということは無いでしょう。
また、個体差説もあります。最初から過度に期待をせずに購入しましょう。
筆者の場合、「どうせ途中で折れるだろ」という気持ちで買いました。
なので、折れた時はさほどショックはありませんでした。自分の不注意で折ったとはいえ、想定内だったので。
あとは、ロッドが安価だったというのも大きいです。
おわりに
テレスコロッドは、自転車・バイクなど、コンパクトに納めて携帯したい場面で必ず活躍してくれます。
耐久性や使用感の不安もあるかと思いますが、最低限のケアをしながら使えば折れることはなく、快適に使えます。
まずは安いモデルを購入し、遠征や自転車・バイク釣行で快適に釣りを楽しんでみてください。
高級ロッドを使ったことがないからだと思いますが、筆者は耐久性・使用感ともに、特に不満は感じていません。
参考記事
筆者がはじめの一本に購入したバスパラシリーズ。安価なので、入門するのには最適だと思います。

下記は、ダイワのブレイゾンモバイルのインプレ記事です。
デザイン性や大手メーカーという安心感を求めるならこちらです。
