電車や飛行機を使った遠征、自転車やバイクでの釣行、一番の課題はロッド(釣竿)の持ち運びです。
そんな時に最も便利なのが、竿を短く収納できるテレスコピックロッド(テレスコロッド)です。
しかし、携帯に便利な一方で、不安なのがその耐久性や使用感。
そこで、テレスコロッドを実際に使ってみて感じた使い勝手を、耐久性と使用感を中心にお伝えします。
テレスコロッドとは?
テレスコピックロッドの略で「テレスコロッド」と呼ばれていることが多いです。振り出し竿と呼ばれることもあります。

特徴としては、とにかく短く収納できること。
4〜5本に分かれた竿が繋がっており、一番下の部分(元竿)の中に収まっています。穂先からスルスルと出して伸ばして使うことができます。
バスロッドであれば、40〜50cm程度に収まるロッドが多いようです。

実際に使ってみたテレスコロッド
筆者が使ってみたのは下記の5本のテレスコロッドです。高級なものは使っていません。
No. | メーカー | ロッド名と型番 | スピニング/ベイト | 定価(税込) |
1 | メジャークラフト | バスパラBXST-645L | スピニングロッド | 9,460円 |
2 | メジャークラフト | バスパラBXCT-665M | ベイトロッド | 9,460円 |
3 | メジャークラフト | バスパラ BXCT-705H | ベイトロッド | 9,900円 |
4 | ダイワ | ブレイゾンモバイル646TLS | スピニングロッド | 15,290円 |
5 | ダイワ | ブレイゾンモバイル666TMB | ベイトロッド | 15,510円 |

耐久性
やはり、一番気になるのは耐久性ではないでしょうか。筆者も、初めて購入する時は耐久性が一番不安でした。
で、折れるの?
1年以上使い、いちばん出番の多かったバスパラBXST-645L(スピニング)に関しては、結論から言うと、釣りの最中には折れませんでした。
折れたのですが、バイクのボックスの中に、竿先のキャップで保護せず少し強引に入れておいて折れてしまいました。自分の不注意で折ったということです。

記録してきた釣果データを見ると、このロッドで20〜30cmくらいのコバスを60匹ほど釣りましたが、ワームで釣る際に「エイっ!」とフッキングした瞬間に折れることもなく、部品が外れたり壊れたりすることもありませんでした。
また、その他の4本は現在も使用中で、全てのロッドでバスを釣りましたが、折れたり破損したりはありません。

デカイ魚がかかったら折れるんじゃないの?
直近(2021年秋)で釣った魚の中で、個人的に「でかい!」と感じた3匹は、いずれもテレスコロッドで釣りましたが、折れたり破損したりはありませんでした。まとめると下記のような感じ。
No. | 魚のサイズ | メーカー | ロッド名と型番 | ヒットルアー | ランディング方法 |
1 | 48cm | ダイワ | ブレイゾンモバイル666TMB(ベイト) | BIOVEX「ジョイントベイト90SF」 | 素手でバスの下顎をキャッチ |
2 | 45cm | メジャークラフト | バスパラ BXCT-705H(ベイト) | HMKL「アライブベイト」 | ランディングネットでキャッチ |
3 | 40cm | ダイワ | ブレイゾンモバイル666TMB(ベイト) | BIOVEX「ジョイントベイト90SF」 | ぶっこ抜いてキャッチ |

補足説明
1匹目:48cm
丸々と太った重量級。引きの強さというよりは重さがハンパなかったです。
ラインはナイロンの12lbで不安があったので、抜くのは諦めました。ネットはバイクに積んだままだったので素手でキャッチ。

2匹目:45cm
こちらは、上の48cmの翌日に釣りました。前日の個体と比べると重量はかなり落ちたものの、引きが強く存分に暴れてくれたため、良いファイトが楽しめました。
ラインはナイロンの16lbでしたが、ぶっこ抜かずにネットでキャッチ。

3匹目:40cm
足元の浮きゴミにあるポケットにルアーを落としたところ、ほぼ落ちパクのような感じで水面にバコン!と出ました。
そこまでの重さは感じなかったので、瞬間的にぶっこ抜きました。ラインはナイロンの12lb。上げてみると、かなり痩せてました。

まとめると・・・
やはり無茶してぶっこ抜いたりしなければ、重量級の相手をしても折れることはなさそうです。
50cmを超えるモンスターは相手をしたことがないのでわかりません、すみません。
使用感
セッディング・収納は少し面倒
釣り場に着いたらキャップやカバーを外し、穂先からスルスルと伸ばしきり、ガイドの向きを合わせる必要があります。
この際、やはりティップやガイドが破損しないよう、けっこう気を使います。収納してキャップやカバーをつける時も同じく、注意が必要です。

釣りしてるとガイドがずれてくる
ちゃんとセットしたつもりでいても、投げている途中でガイドが緩んでしまうことは、たまにあります。

ワーム使用時のフッキングは少し不安
筆者はプラグを使うことの方が多いですが、ワーム使用時にフルパワーでフッキングをする際は、正直、若干の不安が脳裏をよぎります。
かといって、フッキングで折れたことは一度もありません。

初心者には2ピースとの差はそこまで感じられない
筆者はまだまだバス釣り初心者で、テレスコロッドを使う前は、シマノの入門機種であるバスワンXTシリーズしか使ったことがありませんでした。

普段から安物のロッドしか使っていないので、テレスコロッドで投げて、巻いて、フッキングして、釣り上げる一連のアクションの中で、使いづらさや違和感をそこまで感じません。
高級機種を使っているベテランの方がテレスコロッドを使うと、おそらく使いづらさや物足りなさを感じるでしょう。
竿の曲がりやしなりは劣る
そんな初心者の筆者でも、竿が曲がった時やしなる時の感触は、やはり2ピースの方が良いと感じます。
2ピースの方がよく曲がり、より自信を持って魚とファイトできる感じがします。

上で紹介した45cmのバスを釣った時は、ファイト中にテレスコロッドの曲がりが弱いと感じました。
しかしながら、力強く泳いで逃げようとするバスに対し、無茶をせず、親指ドラグで調整しながらうまく戦えたかなと思ってます。

竿先のケアは必須
前述しましたが、筆者は自分の不注意でロッドの先端を折りました。これは完全に自分の責任です。
キャップを付けずにバイクのボックスに少し強引に入れ、バイクを停車してボックスの中をかき回した際に折れてしまったようです。

ちゃんと竿先を守りケアすれば、折れることはないかと思います。釣りの最中に折れたことはありません。

下栓は取れやすい
今までに二度、釣り場で気づかないうちに下栓が外れて無くしました。使っているうちに緩んでくるので、注意が必要です。こまめに確認しましょう。

下栓は、メジャークラフトもダイワも、キャスティングの店舗で取り寄せてもらいました。メーカーによって異なりますが、1,000円前後かかります。

テレスコロッドを買う前に
テレスコロッドの購入を検討されている方々へ伝えたいことをいくつか。
ロッドの完成度には個体差がある説
よく見たり聞いたりするのは、折れやすいということ。
あとは、個体差があって、同じ型のロッドでも完成度にバラつきがあるんだとか。初期不良というやつですね。

最初の1本は安めのものを買っておくべし
よく行く釣り場で仲良くなった方のテレスコロッドを見せてもらったことがあります。
自分が持っていたバスパラと見比べてみたところ、ガイドの形状や造りがそっくりでした。その方は、「もしかしたら同じ業者が製造しているのかもね」と言っていました。

お値段を聞いたら、3万円くらいしたと言っていました。メーカーは忘れてしまいましたが・・・。
もしかしたら、テレスコロッド同士では、耐久性や強度、使用感に差をつけるのは難しいのかも?と勝手に思いました。完全にシロウトの意見で根拠はありませんが・・・。

個体差説もあるので、まずは筆者のように安めのものを使ってみてはいかがでしょうか。
期待はしない
1ピースや2ピースのロッドよりも耐久性や使用感が優れているということは無いでしょう。また、個体差説もあります。最初から過度に期待をせずに購入しましょう。
筆者は、「どうせ途中で折れるだろ」という気持ちで買いました。
なので、折れた時はさほどショックはありませんでした。自分の不注意で折ったとはいえ、想定内だったので。あとは、ロッドが安価だったというのも大きいです。

おわりに
テレスコロッドは、電車・飛行機・自転車・バイクなど、コンパクトに納めて携帯したい場面で必ず活躍してくれます。
耐久性や使用感の不安もあるかと思いますが、最低限のケアをしながら使えば折れることはなく、快適に使えます。
まずは安いモデルを購入し、遠征や自転車・バイク釣行で快適に釣りを楽しんでみてください!
初めての1本にバスパラ
筆者がはじめの一本に購入したバスパラシリーズ。安価なので、期待はせずに入門するのには最適だと思います。気になった方は覗いてみてください。
参考記事
ブレイゾンモバイルのインプレ記事です。