収納・携帯に優れているロッドの一つが、テレスコロッド(振り出し竿)。バイク・自転車での釣行には欠かせません。
テレスコロッドの中でも、大手釣具メーカーのダイワが出しているのが、「ブレイゾンモバイル」。
本記事では、かれこれ2年以上ブレイゾンモバイルをオカッパリ釣行で使っている筆者が、収納・携帯性、使用感、耐久性について、所感を交えながらお伝えします。
*筆者が実際に使っている「666TMB」と「646TLS」の使用経験をベースに書いています
ブレイゾンモバイル 概要

ベイトモデル

型番 | 全長 (m) | 仕舞 (cm) | 自重 (g) | ルアー重量 (g) | ライン (lb.) | メーカー 希望本体価格 (円) |
666TMB | 1.98 | 45 | 127 | 5〜18 | 7〜16 | 15,800 |
6106TMB | 2.08 | 47 | 133 | 5〜18 | 7〜16 | 16,800 |
6106TMHB | 2.08 | 47 | 137 | 7〜21 | 8〜20 | 16,800 |
バーサタイル3種のラインナップ。
スピニングモデル

型番 | 全長 (m) | 仕舞 (cm) | 自重 (g) | ルアー重量 (g) | ライン (lb.) | メーカー 希望本体価格 (円) |
646TLS | 1.93 | 42 | 92 | 1.8〜7 | 4〜8 | 15,800 |
666TLS | 1.98 | 43 | 94 | 1.8〜7 | 4〜8 | 15,800 |
スピニングは長さが異なるバーサタイル2種。
デザイン・ディテール




黒と赤を基調としたデザイン。グリップ部分にはコルクを採用。








ガイドリングについて

ベイトモデル666TMBのガイドは、トップガイドと下二つはロッドに固定されており、その他の5つは、可動式。
可動式の5つのガイドリングは、360℃回転します。
釣りを始める際、ロッドを伸ばしきった後、自分で正しい向きに揃えて固定する必要があります。

スピニングモデル646TLSは、トップガイド、上から4番目、下二つが固定されており、その他4つが可動式。
収納性・携帯性
収納性と携帯性に優れている。これがテレスコロッドの一番のメリットであり、購入する理由でしょう。
仕舞寸法

ベイトモデル666TMBは、収納ケースに入れた状態で、約47cm。
これは、メジャー(巻尺)をあてて計測した数値です。多少の誤差はあります。

スピニングモデル646TLSは、ケースに入った状態で、約45cm。
リールを付けたまま収納可能

上の写真の通り。いちいちリールを取り外す必要はありません。
原付バイクへの積載

筆者のメインの移動手段は、スーパーカブ110。
ブレイゾンモバイルの積載はいくつかパターンがあります。
ボックスの中に入れる

上の写真は、スピニングモデルの646TLSですが、ベイトモデル666TMBも同様に収納可能。
釣り用バッグとロッド1本のみ。ミニマムにして釣りに出かけます。
ちなみに写真のバッグはシマノ「XEFOタフスリングショルダーバッグ」。サイズ感の参考に。
使用しているボックスは、アイリスオーヤマのもの。詳細は下記の記事でご確認いただけます。

リアキャリアに載せる

ボックスが無い場合は、リアキャリアに載せればよし。下記の記事も参考になるかも。

自転車への積載

筆者はクロスバイクというタイプの自転車に乗っています。
リアキャリアは標準装備ではないので、オプションパーツとして追加購入しました。
伸縮タイプのロープを使い、リアキャリアに固定しています。

釣りバッグに収納して背負う

シマノのバッグに、オプションパーツのロッドホルダーを取り付けているので、そこに収納して背負うこともあります。
これは、主に、川沿いなどでポイントからポイントに短距離・短時間だけ移動するときの方法。
バイクでも自転車でも大丈夫。

ブレイゾンモバイルは先端にかぶせるキャップがないので、ルアーやスナップがついたままでないと、スルスルと伸びていってしまうので、この点は注意が必要。
プラグの場合は、安全第一で、都度、プラグをバッグに収納してから移動しています。
リュックサックに入れる

リュックサック(バックパック)に入れるというのが、一番手っ取り早いですね。
徒歩、バイク、自転車、電車、なんでもアリ。
ある程度、大きめのリュックならすっぽり入ってしまいます。
筆者は、リトルプレゼンツのバックパックを背負って釣りに行くこともしばしば。

使用感

- キャスト
- リトリーブ
- バスとのファイト
- 抜きあげ
これら一連の動作において、特に違和感や使いづらさは感じません。
グリップについて

ベイトモデル666TMBは、グリップ部分のコルク面積が多いのですが、これが少し滑りやすく、いつか滑らせて落としそうで怖い・・・。
滑り止めと手の負担軽減のため、フィッシンググローブを着用するようになりました。


スピニングモデル646TLSは、グリップ部分のコルク面積が少なく、黒くて硬いプラスチック素材と赤い芯を中心に握るため、フィット感は少ない感じです。
握り心地はイマイチな感じがします。
硬め

筆者は今までに上記2種も使ってきましたが、これらと比較した場合、ブレイゾンモバイルは硬め。
巻き抵抗が強めのルアーをリトリーブした時に、差を感じます。
ワームよりかは、どちらかというと巻物に使いやすい印象。
投げているルアーの例
実際に投げて釣れたルアーの一部を、例として紹介します。
ベイトモデル 666TMB
プラグ

使用プラグ | 種類 | 重さ |
O.S.P ブリッツ | クランクベイト | 9g |
O.S.P ブリッツMR | クランクベイト | 9.5g |
O.S.P タイニーブリッツMR | クランクベイト | 6.3g |
O.S.P ベントミノー106F | ミノー系 | 10g |
バイオベックス ジョイントベイト90SF | ジョイント系 | 11g |
メガバス X-80トリックダーター | ミノー | 9.8g |
イマカツ ゲキアサシャッド | シャッドクランク | 7g |
10g前後が投げやすいです。
スピナーベイト

使用ルアー | 重さ |
O.S.P ハイピッチャー DW | 3/8oz |
ダイワ STEEZスピナーベイト TW | 3/8oz |
エバーグリーン Dゾーン DW | 3/8oz |
ノリーズ クリスタルS TW | 3/8oz |
スミス ビバーチェ ウィローリーフシングル | 1/4oz |
プライアル ファーストスピナーベイト | 1/4oz 3/8oz |
スピナーベイトは、1/4oz〜3/8oz表記のものを投げることがほとんどです。
ワーム

ワーム名 | リグ |
ゲーリーヤマモト 6″ジャンボグラブ | テキサスリグ(3.5g) ジグヘッドリグ(1.8g) ジグスピナー(5g) |
ゲーリーヤマモト 6.5″カットテール | ノーシンカーワッキー |
ゲーリーヤマモト モコリークロー | テキサスリグ(3.5g) ジグヘッドリグ(3.5g) |
O.S.P ドライブクロー4 | テキサスリグ(3.5g) |
ノリーズ 3.6″フリップコギル | ネコリグ(1.3g) |
ガンクラフト シェイプス4.0″ | S字リグ(専用オフセットフック/1.3g) |
ヘビーカバーから引きずり出すような激しい釣りはしませんが、わりと幅広く使えている感触です。
スピニングモデル 646TLS
プラグ

使用ルアー | 種類 | 重さ |
O.S.P ドゥルガ73F/73SP | ミノー | 4.4g/4.7g |
O.S.P ラウダー50 | トップウォーター | 4.7g |
O.S.P ベントミノー76F/86F | ミノー系 | 4.3g/5.9g |
メガバス DOG-X Jr. COAYU | トップウォーター | 5.6g |
メガバス ライブXスモルト | シャッド | 3.5g |
ラッキークラフト サミー65 | トップウォーター | 5.8g |
ラッキークラフト ベビーポッパー50 | トップウォーター | 4.2g |
ガンクラフト ジョインテッドクロー70F | ジョイント系 | 4.1g |
HMKL K-1ミノー65SP | ミノー | 3.2g |
HMKL K-0ポッパー/ボーン | ポッパー | 6g/5.6g |
イマカツ IKスピンジャーク | ミノー | 4.2g |
ジャッカル ソウルシャッド45SP | シャッド | 2.7g |
プロトラスト ドローンシケーダ | 虫系 | 6g |
2.7g〜6gくらいまで、種類もトップウォーターから虫系まで幅広く使えています。
ワーム

使用ワーム | リグ |
ゲーリーヤマモト 5″カットテールワーム | ネコリグ(0.8g) |
ゲーリーヤマモト 4″グラブ | ジグヘッドリグ(1.8g) |
ゲーリーヤマモト 3″ヤマセンコー | ノーシンカーワッキー |
フィッシュアロー フラッシュJスプリット3″ | ノーシンカー(オフセットフック) |
ジャッカル チャンクロー2.8″ | ネコリグ(0.8g) |
スミス モッサ 2.2″ | ノーシンカー(マス針ちょん掛け) |
O.S.P ドライブSSギル2″ | ジグヘッドリグ(1.8g-2.7g) |
O.S.P HPシャッドテール3.1″ | ジグヘッドリグ(1.8g) |
ワームは、ノーシンカー、ネコリグ、ジグヘッドリグなど、シンプルなライトリグで使用しています。
ワームも、特に使いづらさなどはなく、しっかり釣れています。
耐久性
耐久性に問題はない
というのが、2年間使ってきた筆者の結論。
フッキング時

スピニングモデル646TLSもベイトモデル666TMBも、フッキング時にエイ!っとやっても折れたことはありません。
変な音がするとか、折れそうな雰囲気があるとか、そういったこともナシ。
魚とのファイト

ベイトモデル666TMBでは、ブリブリの48cmをはじめ40UPと何度かやりとりしていますが、特に折れたりすることはなし。

スピニングモデル646TLSでは、46cmの良型を釣ったことがあります。
こちらも問題なく、冷静に手元に寄せてハンドランディングに成功しました。
いずれにせよ、無茶なことをしなければ、魚が大きいからといって折れることはありません。
落としたら折れる

一度だけ、646TLSを折ったことがあります。先端がポッキリ。
ケースに収納せず、裸の状態で1mくらいの高さからコンクリートに落として折りました。
完全に自業自得。しっかりケースに入れて保護しておけば、折れることはないでしょう。
折れたら修理に出せばいい

釣具チェーンのキャスティング店舗に持ち込み、修理に出して無事に直りました。
エンドキャップ(下栓)は取れやすいので注意

これは他のテレスコロッドも同じなのですが、エンドキャップ(下栓)は、知らず知らずのうちに緩んでしまい、釣り場で落として失くしがち。
筆者はブレイゾンモバイルで1度、メジャークラフトのバスパラで1度、計2回、失くしています。
自宅を出発する前に、緩んでいないか確認しましょう。
使ってみて感じたこと
前述の内容と重複する部分がありますが、使用して感じたことを書き出します。
自転車・原付バイクには欠かせない

自転車・バイク移動となると、圧倒的に便利・快適
スーパーカブを買った当初は、2ピースロッドを持ち運べるようにロッドホルダーを自作して取り付けようか迷っていましたが、今ではその計画は無しに。
ブレイゾンモバイルなら、カブのリアキャリアに積んだボックスに入れるだけ。これだけ。
ボックスに入れれば、濡れたり傷がつく心配もなく、楽に収納・持ち運び可能
自転車なら、リアキャリアにロープで固定するか、バックパックに入れていけばOK
車でも便利

車で行く時も、カゴにひょいっと入れて車に持ち込めるので、楽。
2ピースだと、気をつけていても色んなところにぶつけてしまいがちですが、ブレイゾンモバイルにその心配はなし。
使いづらさは特に無し

2ピースロッドとの比較になりますが、筆者にはそこまで繊細な感触の違いがわからず、ブレイゾンモバイルでも使いづらさは全く感じません。
事実、デカバスから小バスまで問題なく釣れているので、満足しています。
コスパは良い

実勢価格は1万円程度なので、安い方だと思います。
それでいて、バイクや自転車で快適に釣りを楽しめているので、コスパは高いと言えるでしょう。
デメリット・注意点
- 先端は折れやすいのでケースへの収納必須
- 下栓は取れやすい
- 滑りやすい(666TMB)のでしっかり握るべし
- 646TLSのグリップ感はイマイチ
- 硬めでしなり具合は弱め
- バーサタイルモデルなので何かに特化した釣りはしにくい(?)
おわりに
ダイワのブレイゾンモバイルは、コスパが良い優秀なテレスコロッドだと感じます。
買ってよかった、というのが感想です。
バイク移動がメインの筆者には欠かせない存在。もう、2ピースには戻れないなあ・・・。
ちゃんと注意して扱えば折れることもないですし、実際に様々なルアーを使って釣れています。
自転車、バイク、電車、飛行機など、携帯性が求められる移動手段をご検討の方には、おすすめ。
ただ、ビッグベイト、フロッグなど、何かに特化した釣りに使うのは少し難しいかもしれません。
参考記事
なるべく安く済ませたい方、まずはお試しでテレスコロッドを使って見たい方には、メジャークラフトのバスパラ振り出しモデルがおすすめ。
