ライトリグの中で、流行りに置いていかれている感が否めないのが、スプリットショットリグ。
しかし、釣れます。時代は関係なく、令和でも確実に釣れるのです。
スプリットショットリグを覚えておくと、タフなコンディションの中でも1匹獲れることが増えるので、ぜひ覚えておきましょう。
本記事では、スプリットショットリグの基礎と仕掛けの作り方、動かし方(アクション)、おすすめのワーム、メリット・デメリットをご紹介します。
スプリットショットリグとは?

スプリットショットリグとは、スプリットショットと呼ばれる(あるいは単にショットとも呼ばれる)丸型のカミツブシオモリを取りつけるだけのシンプルなリグである。
引用元:三浦修(編)(1996)『Basser 12月号別冊 ゲーリーファミリーのバスフィッシング完全教書』釣り人社 p64
スプリットショットをラインに噛ませるだけの簡単リグです。
スプリットショットリグの作り方
必要なもの

- ワーム
- フック
- スプリットショット(シンカー/カミツブシオモリ)
- プライヤー
仕掛けづくりの手順

初めてラインを結ぶなら「クリンチノット」という結び方が簡単でオススメ。




取り付けたい位置に、スプリットショットを噛ませます。

この時、スプリットショットにラインを一回転巻き付けるようにすると、しっかり噛ませられます。

プライヤーで潰すようにして、しっかりと噛ませます。

フックの種類

オフセットフックでもマス針でもOK
筆者の場合、使用頻度が高いのはオフセットフックですが、フッキング率を重視する際は、マス針を使うこともあります。
スプリットショットの種類
安価な使い捨てタイプ

一度プライヤーで噛ませると、再利用できない使い捨てタイプ。
ウォーターグレムリンのラウンドスプリットショットが有名。
メリット | 安くて量が多い |
デメリット | 一度噛ませると再利用できない 重さ表記がない たまに粗悪品が混ざってる |
値段を気にせずガンガン使いたい人には、ウォーターグレムリンがおすすめです。
重さ表記
表記 | 重さ |
735-B | 0.3g |
735-BB | 0.5g |
735-0/3 | 1.02g |
735-7 | 1.66g |
735-5 | 2.28g |
735-4 | 3.35g |
735-3 | 3.75g |
735-2 | 6.64g |
パッケージには、735から始まる表記がありますが、グラムがないのでわかりづらいです。
ゴム付きの再利用可能なタイプ

プロズファクトリーのラバースプリットショット(ラバ玉くん)が有名。

スプリット部分にゴムがついており、ラインを噛みやすく傷がつきにくい仕様。

噛ませたものを手で開いて再利用できます。
メリット | ラインを噛みやすい ラインに傷がつきにくい 再利用できる |
デメリット | 価格が高い |
指で開くのも面倒ですが、何度も使えた方が便利ですね。
ショットの重さ

何グラムの重さを使えばよいのか?これについては、フィールドの種類や使い手によって基準はバラバラです。
- 4インチグラブ(約3.3g)
- オカッパリ
- シャロー(水深1m以下)がメイン
上記のような条件であれば、1g〜2gくらいを使ってみるのがオススメ。
あとは、使っていくなかで、
- 水深
- 風の強さ
- 巻くスピード
- ラインの太さ
といった要素を考慮して、重さを調整しましょう。
ショットを噛ませる位置
スプリットショットを取りつける位置は、グラブをセットするライン先端部から、最短で10数cm、最長では1m以上離すこともある。
引用元:三浦修(編)(1996)『Basser 12月号別冊 ゲーリーファミリーのバスフィッシング完全教書』釣り人社 p64
上記のように、噛ませる位置に決まりはありません。

最初は、ワームから20〜25cmくらいの位置を基準にし、状況に応じて変えてみるのがオススメ。
取り付け位置を離すと | ワームはよりナチュラルな動きで水中を漂う |
取り付け位置を近づけると | ワームはよりキビキビした動きになる ピンスポットで狙える |
位置を変えてアクションの変化を確認してみましょう。
タックル

ロッド | Lクラス相当のスピニングロッド |
リール | 2500番のスピニングリール |
ライン | ナイロン6ポンド |
基本的には、みなさんがいつもライトリグを使っているセッティングで問題ないでしょう。
上の表は、筆者がいつも使っているセッティングです。
ロッドは、1.8g〜7gのルアーに対応したライトクラス相当のテレスコロッド(振り出し竿)を使用しています。

ラインは、初心者に優しいナイロン。トラブル少なめで初心者におすすめ。
6ポンドあると、そこそこ大きいのが掛かっても切られることはほとんどナシ。

適したワーム

使うワームを選ばないのも、スプリットショットリグの特徴でありメリット。
水中で自然に漂わせることができるので、あらゆる形状のワームを使えます。
おすすめワーム

ゲーリーヤマモト 4インチグラブ
どれか一つ選べと言われたら、筆者は4インチグラブを選びます。
ボトムのズル引きやリフト&フォールに対応していながら、リトリーブで中層をテロテロ巻けるというメリットも。

ヤマセンコーやカットテールも使えますが、リトリーブした時のアクションの精度を考えると、テールがしっかりテロテロするグラブがおすすめ。
重さも3.3gとちょうど良く、1-2gのスプリットショットと合わせても、かなりスピニングで扱いやすいウェイトに収まります。

有効な時期・使いどころ

- ハイプレッシャーで魚がなかなか喰ってこない
- 寒さなどで魚の活性が低い
スプリットショットリグは、いつでもどこでも、ヘビーカバー以外であれば有効ですが、特に上記のような場面で使いたいリグです。
筆者の場合は、夏に数釣りを楽しんだり、寒さが厳しくなって活性が下がってきた時期になんとか1匹をもたらしてくれたこともありました。
ボトムのズル引きと中層スイミングが基本となるので、フィールドを選ばず使えます。

筆者は、野池でも河川でも、実績があります。
使い方・アクション
ボトムのズル引き


動かす時はリールで巻かずに、あくまでロッドを水平にして動かす。
糸フケを巻きとってから、またロッドを動かす。
ショットがセンサー代わりになって、ボトムの地形・凹凸などを伝えてくれるので、それを感じながらバイトを待ちましょう。
中層スイミング1

ベールは戻さずにフリーフォールさせる

沈めたいレンジに到達したら、ベールを戻してリトリーブを開始

中層スイミング2
中層スイミングのもう一つのやり方は、リフト&フォールに近い動かし方。
- リグを着底させる
- ロッドを上向きに動かしてリグを浮かせる
- 浮かせたいレンジまで浮かせたら沈める
- シンカー着底後、ワームがふわふわとフォール
- 糸フケを巻き取って再びリフトさせる
このやり方は、中層をタテ方向に、わりと長い時間ふわふわと漂わせることができます。
メリット
筆者が感じたスプリットショットリグのメリットは下記の通り。
- シーズン問わず有効
- ヘビーカバー以外ならだいたいどこでも使える
- 中層〜ボトムでワームをナチュラルに沈められる
- ボトムズル引き・中層スイミングなどアクションが簡単
- タテの動きにもヨコの動きにも対応
- ショットの重さと噛ませる位置でアクションの調整可能
- だいたいどんなワームでも使える
- オフセットフックでもマス針でもOK
- 仕掛けを作るのが簡単
- タフコンディションでも釣果をもたらす
- よく釣れる
個人的な意見としては、最大のメリットは、
ジグヘッドリグの速巻きにリアクション的に反応する魚もいますが、スプリットショットリグのナチュラルなフォールに反応する魚もいるのです。

20cm台の小バスですら釣れにくい、超がつくほどのハイプレッシャー野池でも、やはり警戒されずにバイトに持ち込むことができました。
デメリット
筆者が感じた、スプリットショットリグのデメリットは下記の通り。
- ラインに傷がつきやすい(特にズル引き)
- ショットの種類によっては使い捨てになる
- 使い捨てのショットの場合は気軽にリグを変えられない
- キャストの精度が落ちる
特にボトムのズル引きをしていると、よく擦れるのでラインに傷がつきやすく、こまめに確認が必要。
ウォーターグレムリンのように、使い捨てタイプのショットを使う場合、一度噛ませると再利用できません。
なので、数投して「やっぱ他のリグにしよう」となると、そのシンカーは無駄になってしまいます。
また、ワームの数十センチ離れた場所にシンカーが付いているので、ピンポイントで狙ってキャストするのが難しいですね。
おわりに
スプリットショットリグは、令和の今も釣れまくるお手軽なライトリグ。
初心者は、むしろスプリットショットリグからスタートしても良いんじゃないかと思います。
オフセットフックを使えば根掛かりしにくく、あらゆる形状のワームで楽しめるのでおすすめ。
初めてのワームで迷ったら、超万能なゲーリーヤマモトの4インチグラブで決まり。