スピナーベイトを語るときに必ず名前が上がるのが、エバーグリーンのDゾーン。
バスプロの清水盛三氏が開発したトーナメント向けルアーですが、数多くの一般アングラーから支持されてきました。
一般アングラーである筆者も、Dゾーンを使い、オカッパリでバスを釣ってみました。
Dゾーンの特徴、使い方・釣り方、使ってみて感じたことをお伝えします。
*3/8ozダブルウィローリーフで実釣した経験をベースにした情報です。
Dゾーン概要


基本情報
ブランド | エバーグリーンインターナショナル Evergreen International |
ルアー名 | Dゾーン D ZONE |
ラインナップ | 3/8oz ダブルウィローリーフ 1/2oz ダブルウィローリーフ 3/4oz ダブルウィローリーフ 3/8oz タンデムウィローリーフ 1/2oz タンデムウィローリーフ 3/8oz ダブルインディアナ 1/2oz ダブルインディアナ |
税込定価 | 1,650円 |
珍しいダブルインディアナもラインナップに加わっています。
詳細は公式サイトの説明の通りですが、このスピナーベイトは競技用に開発されており、機能性を追求した結果、耐久性を犠牲にした構造になっています。
ブレードサイズ

ダブルウィローリーフ | 3/8oz:フロント#0・リア#1 1/2oz:フロント#2・リア#3 3/4oz:フロント#4・リア#5 |
タンデムウィローリーフ | 3/8oz:フロント#1・リア#1 1/2oz:フロント#2・リア#3 |
ダブルインディアナ | 3/8oz:フロント#1・リア#3 1/2oz:フロント#2・リア#4 |
ブレードは小さめ。DWのフロントは、小さいだけでなく細身。
重さ

3/8ozダブルウィローの場合、全体の重さは約20g。
ブレードの特徴

フラッシング効果の高い、ハンマードブレードを採用。
ブレードサイズは小ぶりですが、アピール力はあります。

タンデムウィローのフロントブレードは、インディアナブレード。
コロラドブレードほど強くはなく、ウィローリーフより少しだけバイブレーションが強い感じ。
ワイヤー

カーブしたワイヤーが特徴的。細くて曲がりやすいです。
サイズ感

シルエット的には、ハイピッチャーよりも少し大きい程度。

フックサイズは、ハイピッチャーより少し小さい。フッキング率を重視したコンパクト設計。
使い方・釣り方


釣果データ
日にち | 時間 | 天気 | 風速 (m/s) | 表水温 (℃) | 魚のサイズ (cm) | 釣り場の種類(規模) | 水質 | ヒットポイント | 釣れたエリアの推定水深 | ヒットルアー | ルアーカラー | チューニング | アクション |
2022/9/6 | 17:13 | 晴 | 3〜4m | 28.8℃ | 17cm | 河川A(小) | 濁っている | 護岸際 | 70-80cm | Dゾーン DW 3/8oz | アユ(シルバーブレード) | トレーラーフック(T・N #1) | 落ちパク |
2022/9/6 | 17:29 | 晴 | 3〜4m | 28.8℃ | 約15cm | 河川A(小) | 濁っている | 護岸際 | 70-80cm | Dゾーン DW 3/8oz | アユ(シルバーブレード) | トレーラーフック(T・N #1) | 落ちパク |
2022/9/6 | 17:39 | 晴 | 3〜4m | 28.8℃ | 28cm | 河川A(小) | 濁っている | 川中 | 70-80cm | Dゾーン DW 3/8oz | アユ(シルバーブレード) | トレーラーフック(T・N #1) | ただ巻き(普通の速度) |
2022/9/6 | 18:06 | 晴 | 3〜4m | 28.4℃ | 27cm | 河川A(小) | 濁っている | 川中 | 70-80cm | Dゾーン DW 3/8oz | アユ(シルバーブレード) | トレーラーフック(T・N #1) | ただ巻き(普通の速度) |
2022/9/9 | 17:40 | 曇 | 2m | 25.2℃ | 29cm | 河川H(小) | 濁っている | 川中 | 70-80cm | Dゾーン TW 3/8oz | ホワイトチャート(ゴールドブレード) | トレーラーフック(T・N #1) | ただ巻き(普通の速度) |
秋の気配が見え始めた9月上旬、夕マズメに短時間で小バスが4匹釣れました。
キーパーサイズ(25cm以上)が2匹釣れ、最低限の結果を残してくれたと思っています。
使用タックル

ロッド | ダイワ ブレイゾンモバイル666TMB |
リール | シマノ SLX MGL70XG (エキストラハイギア) |
ライン | ダイワ BASS X ナイロン 14lb |
ロッドは、原付バイク移動のため、携帯に便利なテレスコロッド(振り出し竿)。
リールは、ノーマルギアを修理に出しているためXGを使いました。
スピナーベイトはけっこうデカバスが釣れるので、ラインは14lbあると安心。
使用したフィールド

エリア | 関東地方の田園地帯 |
釣り場タイプ | 河川(水路) |
規模 | 小 |
水の流れ | 緩やか |
水質 | 時期によるが濁っていることが多い |
水深 | 最も深い場所で推定1.5m程度 |
特徴 | ・変化に乏しい ・わずかながら橋や水門はあり |
主なベイト | ・オイカワやタモロコなどの魚 ・ブルーギル ・アメリカザリガニ |
プレッシャー | やや高い(ポイントによる) |
細く長く続く水路タイプなので、護岸沿いをテンポよく探るのにスピナーベイトが使いやすいフィールド。
上記の他に、もう一ヶ所、似たような条件の水路でも釣れています。
トレーラーフック

フックは小さいですが、念のためトレーラーフックをつけました。
1匹目の豆サイズは、トレーラーフックに掛かっていました。
小バスもしっかり獲りたい人は、トレーラーフックの使用がおすすめ。
使用フックとサイズ
T・N TRAILER HOOK(ティエヌトレーラーフック)を使用(公式サイトはこちら)。
サイズは#1。
実績のあるルアーカラー


カラー | 釣果 |
アユ(シルバーブレード) | 4匹 |
ホワイトチャート(ゴールドブレード) | 1匹 |
アユ(シルバーブレード)は、本来ならばクリアウォーターで効果的なカラーですが、多少濁りの入ったフィールドでもしっかり釣れました。
ホワイトチャート(ゴールドブレード )は、マッディウォーターに効果的なカラー。
釣れた日は、雨の影響でけっこう茶色く濁っていましたが、しっかり効きました。
ゴールドブレードは、人間の目から見ても、濁っている時は視認性が良いですね。
ルアーアクション

基本的には、ただ巻き。速度は普通。
ブレードがよく回り、バイトを誘発します。
釣れたポイント・レンジ

いずれも、対岸の護岸際にキャストして釣れました。
落ちパクの2匹は、際でバイト。他の2匹は、川中でバイトしましたが、おそらく際にいたのが追ってきて喰ったのだと思います。
この日、同様に川の中央までチェイスしてきたバスを目撃しました。泳がせたレンジは、水深20cm程度。

別の日、TWで釣った1匹は、同じく水路の対岸、際へキャスト。
水深30cmくらいを普通の速度で巻いてくると、川の中央あたりでバイト。
使ってみて感じたこと
※あくまで筆者の使用タックル、フィールド等の条件で感じたことです。参考程度にご覧ください。
※また、実際に使用した3/8ozDWモデルをもとにした情報です。
安定した泳ぎ・動き
ストレスなくキレイに真っ直ぐ泳いでくれます。
ブレードも一定のスピードでよく回ります。が、スローリトリーブだとブレードの回転が若干不安定な時もあり。
ハンマードブレードの適度なアピール力

ブレードは小さいながらフラッシング効果は高く、バスに警戒心を与えないナチュラルな明滅と波動です。
水面が波打つほど風が強まってきた時間帯に、他社のダブルコロラドを投げていましたが全く反応がなく、DゾーンのDWに変えた途端、1投目で釣れ、その後、立て続けに3匹を追加。
バスは、ブレードの波動やフラッシングの強さ・種類を敏感に感じ取っています。

タンデムウィローモデルのフロントブレードは、インディアナですが、そこまでバイブレーションが強いとは感じませんでした。
コロラドより弱く、ウィローリーフより少しだけ強い感じです。
ワイヤーは変形しやすい

28cmのバスをぶっこ抜いた際、ワイヤーはグンニャリと変形しました。
やはり、耐久力を犠牲にして設計された競技用なので、これは仕方ないかなと。
ただ、都度、ワイヤーを手で直せば、またちゃんと泳ぐようになります。
その他

その他に感じたことは下記の通り。
- 飛距離は出しやすい(小場所ではストレスなし)
- コンパクトで小バスからの反応が良い
- 適度な巻き抵抗
おわりに
Dゾーンは、確実な実釣性能を備えた優秀なスピナーベイト。
耐久力を犠牲に設計された競技用モデルですが、一般アングラーがオカッパリで使っても活躍します。
ワイヤーが変形しやすく弱いのがネックですが、直しながら使えば問題なし。
ややコンパクトな設計で、小バスも含め魚からの反応は非常によく、実力は確かなもの。
1時間弱の間に、サクっと4匹釣れる実力があります。
今後は、一発で使用不能になるくらい、大きなバスを狙いたいと思います。
参考記事
Dゾーンと少し似たようなコンセプトで、とにかく釣ることにこだわったとされるのが、ジャッカルのスーパーイラプションJr.。