バス釣りの醍醐味のひとつが、トップウォーターゲーム。
水面を割って豪快にバイトする瞬間には、多くのアングラーが魅了されます。
筆者は、トップウォーターを使う場所は野池が多く、近所の小さな野池に通い詰めています。
同じ野池に通い詰めて4年目に突入し、少しずつ釣れやすい条件が見えてきました。
本記事では、野池をトップウォーターで攻略するうえで、釣れるヒントとなる条件・情報をお伝えします。
検証のベースとなる条件・実績
野池の概要

エリア | 関東の田園地帯 |
規模 | 小 |
水質 | 真冬以外は常に茶色の強い濁り |
水深 | 最も深い場所で1.5m程度 |
特徴 | 農業用の溜池 ヘラ台、オーバーハング、沈船、杭などの障害物が多い |
主なベイト | ブルーギル、スジエビ、テナガエビ、ブルーギル、虫 |
平均サイズ | 約25cm |
上記のような野池で釣った経験・実績をもとに、検証していきます。
釣果データ

時期 | 2020年5月下旬〜6月下旬 2021年5月下旬〜7月中旬 2022年6月下旬〜7月上旬 2023年6月下旬 |
主な時間帯 | 5:00〜6:00 16:30〜19:00 |
天気 | 晴れ 曇り 小雨 |
釣果 | 14匹 |
最大サイズ | 40cm |
平均サイズ | 約25cm |
水質 | マッディ |
ヒットルアー | 仔どんぐりマウス POPX DOG-X Jr. COAYU ピクピク65F NZクローラーJr. ベビーポッパー50 ラウダー50 |
同じ野池に通い続け、オカッパリ(岸釣り)をした釣果データとなります。
濁った水質は味方

個人的には、マッディウォーターはプラス要素。
- 魚から釣り人の姿を確認しづらい
- 水面にあるルアーがよく見えず見切られにくい
上記のようなメリットがあります。
実際、水のキレイなフィールドでは、魚がすぐにこちらの姿に気付いて逃げていってしまいました。
季節・時期

5月下旬〜7月
上で紹介した釣果データを見る限り、5月〜7月は、初心者でも比較的釣れやすいようです。
特に梅雨は、雨や曇りが多くておすすめ。
水面への意識が高まる時期

5月下旬以降は、ちょうど虫が増え始める季節ですので、水面への意識が高まる時期。
実際、この時期は虫系のルアーでも何匹か釣れましたし、水面への反応が良いです。

また、30cmを超える大きめの個体については、スポーニング(産卵)を終えてひと段落し、体力回復のためにたくさん食べ始める時期でもあります。

バスはどこにでもいる

梅雨または前後の暖かい時期は、バスはどこにでもいる印象。
少なくとも、寒い時期のように深場でじっとしていることは少ないです。
ヘラ台、杭、木、船、沈船などなど、これらの近くに投げてみてください。
何もない岸際(足もと)でも釣れますよ。
天気は悪いほうが良い
どんより曇った日はチャンス

天気 | 釣果 |
晴 | 4 |
曇 | 9 |
小雨 | 1 |
筆者の実績を見る限りでは、天気の悪い日によく釣れています。
曇といっても薄く雲がかかった曇ではなく、「今にも降り出しそうなドンヨリした曇」が鉄板。
気圧が影響して、魚が浮きやすくなり活発になるという説があります。
小雨もチャンス

安全に釣りができると判断できた場合、筆者は少しの雨なら釣りをします。
- 水面の波紋が釣り人の気配を消してくれる
- 地面や草が濡れて釣り人の足音が消えやすい
- 雨によって水中の酸素量が増加→魚の活性UP
シトシトと降る小雨は狙い目。
マズメ時を狙うべし

まずめ 夜明けや日没などの時間帯で、バスに限らず魚がよく釣れるとされている。夜明けの時間帯のことを朝まずめ、日没の時間帯のことを夕まずめと呼ぶ。
引用元:横沢鉄平(著・監)(2013年)『Rod and Reel 最新改訂版・バス釣り入門』地球丸 p.113
朝マズメ
- 5AM頃を狙うべし
- まだ薄暗い時間帯が良い
- 釣り場に一番乗りがベスト
夕マズメ
- 18-19時がゴールデンタイム
- 上記の時間帯は晴れてても薄暗いのでチャンス
- 18時から急にバイトが増えることも
風は無いほうが良い

バス釣りにおいて、基本的に風はプラス要素ですが、トップウォーターに関してはそうとも限りません。
風が強くて水面が荒れると、
- 水面にあるルアーが見えづらい
- 水面のルアーが出す音・波紋・水しぶきに気づいてもらえない
といったデメリットがあります。
水面が穏やかなときにトップウォーターを投げましょう。
人の少ない場所・時間帯を狙う

これはトップウォーターに限ったことではありませんが、やはり釣れた時の状況を振り返ると、釣り場に自分だけしかいないか、自分ともう一人くらいの状況が多かったです。
濁っているとはいえ、水面は釣り人との距離も近くなります。
なるべく人の気配が無い場所・状況を狙いましょう。
バスの警戒心が緩んでいる時がチャンスです。
初心者におすすめのトップウォーター

筆者が入門時に使って釣れたのは、下記の二つ。
ルアー | タイプ |
メガバス POPX | ポッパー |
Viva(コーモラン) 仔どんぐりマウス | 羽根モノ |
こういった、小さめのポッパーか羽根モノが扱いやすいです。

おすすめする理由・ポイント
操作が楽

羽根モノなら巻くだけでポコポコと音を立ててアピール可能。
ポッパーはロッドで動かす必要がありますが、竿先でクイっとやるだけで「パコっ!」と、音と波紋でアピールできます。
バーサタイルロッドでOK

こういった小さめのプラグなら、初心者の方が最初に購入するタックルで対応可能。
ベイトタックルで言えば、7g〜21gのルアーに対応したMクラスのロッド、いわゆるバーサタイルモデルを選ぶ方も多いでしょう。
飛距離を出せない場所でも釣りやすい

これは、特にポッパーに当てはまるのですが、長い距離を巻いてこなくても釣りやすいです。
どちらかというと、狭い範囲でネチネチ攻めやすいです。
ですので、障害物がごちゃごちゃある小さな野池で大活躍。

筆者の極端な例を紹介すると、足もとにポッパーを落として、最初のスプラッシュで釣れたことが2回ありました。投げた距離は1〜2m程度。
最初の1匹を羽根モノで釣った時も、キャストした距離は10mもなかったです。
おわりに
バス釣り初心者でも、トップウォーターで釣れるチャンスはけっこうあります。筆者がまさにそうでした。
今回ご紹介したことを意識して、濁った小さな野池に行ってみてください。
思い出に残る1匹に出会えると思います。
トップで釣れる時期は、虫系ルアーも釣れます。
