スーパーカブ110(JA07)の積載量を上げたいと思っていませんか?
車体の前方のスペースを使いたいなら、フロントバスケット(前カゴ)の設置がおすすめ。
ホンダ純正のフロントバスケットを設置するには、専用のフロントキャリアが必要です。
本記事では、筆者が購入したJA07カブ用の「Honda フロントキャリア(JA07)」と「ホンダ純正フロントバスケット(ホワイト)JA07用」の製品概要、取付方法・手順をご紹介します。
*電動ドリルを使わない原始的な取付方法の紹介です
フロントキャリア概要
メーカー | ホンダ |
商品名 | フロントキャリア |
品番・型番 | 08L40-KWV-000 |
サイズ | 180(長さ)×100(幅)mm |
材質 | スチール製 |
カラー | ブラック |
許容積載量 | 5.0kg |
このフロントキャリアはホンダの純正品で、フロントバスケット取付用の製品です。Amazonで購入しました。
製造国
タイで生産されています。
適合車種
- スーパーカブ(JA07)
筆者が確認できているのは、スーパーカブ110(JA07)のみ。
フロントキャリア取付に必要なもの
*筆者は前述の通り、電動ドリルを持っていないので、メーカー公式の指示にそむく形となりましたが、筆者が使用した工具類をご紹介します。
キリ(錐)
3ヶ所あるうち、中央のボルト部分に穴を開ける際に必要となります。
ドライバーセット(またはニッパーとラジオペンチ)
キリで穴を開けた後、その穴を徐々に拡張する際に使用しました。
ですが、ニッパーやラジオペンチがあった方が楽かなと思います。
T型レンチ(12mm/10mm/8mm)
使用するサイズは、8mm、10mm、12mm。
純正ボルトを取り外す際、そしてフロントキャリアを付属ボルトで締めて固定する際に必要。
T型レンチを持っていなかったので、この際と思い、セットを購入しました。
この「ベッセル(VESSEL) Tバーソケットセット(460NT-9S)」、日本製ながらけっこう安価で、ちゃんと使えました。
ただ、ケースが付属されていないのがデメリットです。
フロントキャリア取付方法
フロントキャリアは、フロントフェンダの上に取り付けます。
フェンダの上にある中央の部分(上の写真の丸印)、ここを加工していきます。
バリの接続部分6ヶ所をニッパーで切り、ラジオペンチなどで取り除くと楽でしょう。
筆者はカッターで切ろうと思いましたが、なかなか切れずに断念しました。
カッターをあきらめた後、筆者の手元にはキリとドライバーセットしかなかったので、徐々にドライバーを太くして穴を拡張させていき、最後は穴に太めのドライバーを突っ込んで、ねじるようにして取り外しました。
この際、カウルがバキっと折れないように慎重に!
上の写真の通り、少しバリが残ります。気になる方はヤスリなどでキレイにしましょう。
筆者はガサツなのでそのままにしました。
左右の純正ボルトは8mm。反時計回り(左まわり)にまわして緩めていきます。
ちょっと見づらいですが、上の写真の通り、中央のボルトに到達するまでには、けっこう奥行きがあるため、T型レンチでないと難しいです。
中央のボルトは12mm。同様に外します。
フロントキャリアに付属している3本のボルトを使い、フロントキャリアを取り付けます。
上の写真、左の長いボルトが中央部用。その他の2本が左右のボルト。
上の写真のように、ボルト類をフロントキャリアの穴に通して取り付けます。
上の写真は、横からの図(ボルトを締める前)。
上の写真は、上からの図(ボルトを締める前)。
付属ボルトは、中央は純正と同じく12mm。
左右は純正より太くなり、10mmとなります。
説明書にも記載がありますが、確実に締め付けるようにしましょう。
しっかりとボルトを閉めたら、取付完了です!
フロントバスケット概要
メーカー | ホンダ |
商品名 | フロントバスケット |
品番・型番 | 08L73-KZV-J00ZB |
サイズ | 間口部:330(前幅)×330(後幅)×240(奥行き)mm 底 部:270(前幅)×270(後幅)×160(奥行き)mm 深 さ:160(前深さ)×200(後深さ)mm |
材質 | スチール |
カラー | ホワイト |
容量 | 約11リッター |
許容積載量 | 3.0kg |
税込定価 | 2,090円 |
フロントバスケットもホンダの純正品です。Amazonで購入しました。
製造国
こちらは中国製。
適合車種
筆者はスーパーカブ110(JA07)に取り付けていますが、他にも適合車種はあります。
下記は、Amazon販売ページからの抜粋です。
- スーパーカブ110(JA10)
- スーパーカブ110(JA07)
- スーパーカブ90(HA02)
- スーパーカブ50(AA04)
- スーパーカブ50(AA01)
- リトルカブ(AA01)
各適合車種に必要なフロントキャリア
車種 | フロントキャリア型番 |
スーパーカブ50(AA04) スーパーカブ110(JA10) | 08L70-KZV-J00 |
スーパーカブ110(JA07) | 08L40-KWV-000 |
スーパーカブ50スタンダード(AA01) | 08L40-GBJ-000 |
リトルカブ(AA01) | 08L40-GCN-000A |
同じフロントバスケットを共有できる車種たちですが、フロントキャリアは別なので注意
フロントバスケット取付に必要なもの
プラスドライバー
上の写真は、筆者が使っているもの。
カブのカウルを外す時にも使えるので、おすすめ。
フロントバスケットの取付方法
付属品
まず、フロントバスケットの付属品を確認しましょう。上の写真の4種です。
部品名 | 個数 |
ステー | 2 |
ワッシャ | 4 |
スクエアナット | 4 |
6mmスクリュ | 4 |
付属品の取付位置
上の写真は、横から見た図。4ヶ所を締めて固定します。
付属品・パーツを重ねる順番
部品・部位を重ねる順番は、上の写真と下記の表の通り。
上からの順番です。
順番(上から) | 部品・部分 |
1 | 6mmスクリュ(ネジ) |
2 | ワッシャ |
3 | フロントバスケット本体 |
4 | フロントキャリア本体 |
5 | ステー |
6 | スクエアナット |
取付手順
フロントバスケットの穴に6mmスクリュを通した状態で、フロントキャリアの上に置く(ワッシャも忘れずに!)。
キャリアの下からステーをあてがい、手でスクエアナットを途中まで締める。
特にハンドル側に近い2ヶ所は、手を差し込む感じで取付がしづらいですが、頑張ります。
仕上げに、上からプラスドライバーで4ヶ所をしっかり締める。
下からスクエアナットを途中まで締めていれば、あとはプラスドライバで締めていくと勝手に強く固定されていく感じです。
しっかり固定できたら、フロントバスケット(前カゴ)の取付完了!
フロントバスケットの使用インプレ
ホンダ純正フロントバスケット(前カゴ)取り付けてから、1年半が経過しました。
主に釣りの足として使っているカブ号ですので、釣り人の目線から気づいたことを交えつつ、インプレをお伝えします。
積載力
そこまで大きいカゴではないし、3kgまで対応なので、基本的には軽めの衣類の積載に使っています。
よく収納するのは、下記のようなもの。
- ウェーディングシューズ(渓流用)
- 釣り用レインブーツ(長靴)
- キャップ(帽子)
- ウインドブレーカーやレインウェア
容量的には、ウェーディングシューズがすっぽり収まる程度。
本格的なキャンプ道具を詰め込むような使い方はできません。
あくまで、ちょっとした小物を入れる程度に考えましょう。
バネ付き荷物押えバーの強度
上の写真の通り、荷物が跳ねたり落ちないように、「バネ付き荷物押えバー」がついています。
ただ、一度だけ、時速60kmで走行中に突風を浴びた時に、バーで押さえていたキャップがふわっと浮いて飛んでいきそうになったことがありました。
100%確実に固定できるわけではないので、注意。
キャップなどの小物を押さえることが多いですが、今まで物が落ちたことはありません。
よっぽどのことがない限りは、大丈夫。
ヘッドライト照射範囲への影響
ヘッドライトの照射範囲について、心配な方も多いかと思います。
照射範囲を狭めてしまいます。が、走行に支障はない範囲
というのが、筆者の結論。
実際に、どの程度の影響が出るのか、撮影した写真を下に載せます。
ちなみに、使用しているのは、LEDヘッドライトです。
ハイビームとロービームの差は、写真ではわかりにくいですが、一応、両方載せます。
また、撮影はiPhone SE 第二世代のカメラを使いました。
フロントバスケットなしの場合
ローとハイの差は少なめですが、いずれも十分な照射範囲と明るさです。
空のフロントバスケットありの場合
やはり、バスケットをモロに照射し、影ができてしまいます。
荷物を乗せたフロントバスケットありの場合
上の写真は、試しに釣り用のバッグを載せて撮影したもの。バッグは、バスケットから少しハミ出てしまっている状態。
*極端な例としてバッグを無理やり詰め込んでおり、普段は、このような状態で走ることはありません。
横から見てみたところ、カブの前方2〜3mはライトが照射されず、真っ暗でした。
この日はこの状態で、10分ほど暗い田園地帯を走って帰りましたが、走行中は、2〜3m前方ではなく、もっと前方を見ながら走るので、特に支障はありませんでした。
ですが、このライトへの影響が気になる方は、前カゴではなく、別の方法で積載量を増やすと良いでしょう。カゴの前方に補助ライトをつけている方もいるようです。
筆者の場合は、カゴにモノを詰めた状態で、夜間に走行することはほとんどありませんので、今のところは支障なしです。
メリット
フロントバスケットを取り付けたことで感じたメリットは、下記の通り。
- グローブやキャップなど小物の積載に便利
- 濡れた釣り用レインブーツ・ウェーディングシューズの積載に便利
- コンビニで買い物した時なども便利
- 一時的なヘルメット置きとしても使える
- 荷物押さえバーで物の落下を防げる
とりあえず、下に置きたくたいときに、バスケットがあると便利。
デメリット
フロントバスケットを取り付けて感じたデメリットは、下記の通り。
- カゴが空の状態で走ると振動で金属が響くような音がたまに出る
- ヘッドライトの照射範囲を狭めてしまう
- 別途フロントキャリアの購入・取付が必要
- 見た目のスタイリッシュさが損なわれる
もし夜間の走行が多いのであれば、デメリットは大きいかもしれません。
ただ、バスケットに荷物が無ければそこまで支障はないと思います。
おわりに
ホンダ純正のフロントキャリアとフロントバスケットを購入してみましたが、合わせて5,000円台で、けっこうリーズナブルな買い物だったと思います。
いずれも、電動ドリルなしでも取付可能。こういったDIYや整備のようなことは苦手な筆者ですが、それでも問題なく、簡単に取り付けることができました。
積載力がアップし、趣味の釣りがかなり快適になりました。
ヘッドライトの照射範囲が気になる方は、別の方法で積載力アップを考えたほうがよいでしょう。
参考記事
USB電源とスマホホルダーを取り付けると、さらに使い勝手が良くなります。