走行距離や時間の経過とともに、エンジンオイルは劣化して減っていきます。安全・快適に走るために、定期的にエンジンオイルを交換しましょう。
全くのド素人ですが、自宅でスーパーカブ110(JA07)のエンジンオイルを交換してみました。必要なもの、手順、注意事項、感じたコトをご紹介します。
スーパーカブ110(JA07)取扱説明書に記載の基本事項をベースに、さらに自分なりに調べてみて良いと思える手順やアイデアを加えてアレンジしています。
オイル交換のタイミングは?

ホンダが公式に推奨している目安は下記の通り。
1 | 初回 (新車購入) | 1,000kmまたは1ヶ月 |
2 | 以後 | 3,000kmまたは1年ごと |
筆者の場合は中古で購入したので、表の2に従うことにしました。購入して5ヶ月ですが、走行3,000kmに近づいてきたので、交換することにしました。
必要なもの
エンジンオイル

ホンダが推奨しているのは、Honda純正オイル「ウルトラG1」です。これを使っておけば間違いないでしょう。1リットル缶を購入しました。
ちなみに、必要なオイルの量は?

必要な量はカブの排気量やタイプによって違うようです。筆者のJA07型は、0.8Lでした。車体に記載の表記を確認しましょう。
廃油処理箱

古い汚れたオイルを入れて処理するのに使います。そのまま捨てられると楽なのでこちらを購入しました。ゴミ出し(処理)方法については、自治体の方法に従いましょう。

エーモン工業株式会社(兵庫県)のポイパック2.5L。廃油量は最大1Lなので、容量としては十分でした。
レンチ

排油の際、ドレンボルトを緩めるのに使います。17mmを用意しましょう。

筆者はトネ製のロングめがねレンチを購入しました。
ジョウゴ・ノズル

給油時にオイルをこぼす自信があったので、買いました。

エーモン工業の「オイルジョウゴ」。エンジンオイル用に設計されていて、脱着可能な伸縮式のノズル付き。非常に使いやすかったです。
ドレンワッシャー

ドレンボルトについているドレンワッシャー。こちらはオイル漏れを防ぐ部品です。同時に交換しておくと安心。
筆者が使用したのはデイトナ製。サイズはM12。厚さは1.7mm。
ビニール手袋

手がオイルまみれになるのを防ぎます。
不要な布とキッチンペーパー


こぼれた廃油や汚れを拭き取るのに必要。布とキッチンペーパー、両方あった方がベター。
計量カップ

給油する際、正確なオイルの量を計るのに必要。100円ショップのダイソーで購入しました。
注意事項
エンジンオイル交換における注意事項をおさえておきましょう。
違う種類のオイルを混ぜない

違う種類やグレードのオイルを混ぜると、本来の性能が発揮できず、故障の原因にもなります。
オイルの規定量を守る

オイルは規定量より多すぎても少なすぎてもエンジンに悪いので、オイルレベルゲージの上限まで補給すべし。
オイルは温めると抜けがよくなる

3〜5分程度、アイドリングさせて温めると、オイルの抜けがよくなります。しかしながら、温めた直後は火傷に注意。エンジン停止後、3分ほど待ちましょう。
作業前の確認と準備
給油口の位置(オイルレベルゲージ)

車体の右側、エンジン部分にある黒い栓のようなものが、オイルレベルゲージ。こちらを緩めて抜き取り、新しいエンジンオイルを補給します。
廃油口の位置(ドレンボルト)

センタースタンドを立て、寝そべってエンジンの下を確認してみましょう。真下からみると、上の写真のような感じ。
似たようなボルトがもう一つあるので、間違えないように注意しましょう。

車体の右側から見るとこんな感じ。
オイル残量の確認方法
オイル残量の確認方法を把握しておきましょう。下記は、取扱説明書(JA07)による手順。
- 平らな場所で3〜5分アイドリングさせる
- エンジンを停めて2〜3分後、オイルレベルゲージを抜く
- 布などでオイルレベルゲージについたオイルを拭き取る
- 車体を垂直にし、オイルレベルゲージを差し込む(ねじ込まない)
- 抜いてオイルがオイルレベルゲージの上限と下限の間にあることを確認する

先端の、XXXXとなってる部分が、ゲージ。ここの上限までオイルを補給します。
質の低いイラストで恐縮ですが、下記のようなイメージです。

廃油処理箱の準備


箱に記載の手順に従い、準備しておきましょう。
オイル交換の手順
作業は平坦な場所で、センタースタンドを立てて行いましょう。
手順1:アイドリングで温める

3分〜5分、アイドリングさせてエンジンを温めます。作業日は暖かかったので3分だけにしました。
手順2:オイルレベルゲージを緩める

エンジンを停止させ、2〜3分待ったら次の作業へ。
オイルを抜けやすくするために緩めておきます。完全に抜き取ると、ごみが混入する恐れがあるので、緩めるにとどめます。
手順3:ドレンボルトを外す

廃油処理箱をほぐし、ドレンボルトの下に設置したら、いよいよボルトを緩めて外します。

作業は、車体の左側にまわったほうがやりやすいです。メガネレンチでボルトを緩めますが、ボルトは左回り=反時計回りにまわします。
ちなみにですが、レンチはロングタイプが使いやすかったです。
筆者の使用したものは、25cmほどの長さがあります。自宅に届いた時は、こんな長さ必要あるのか?と思っていましたが、実際に作業してみるとこの長さに助けられました。
手順4:排油

ボルトが緩んできたら、途中から手で緩めていって外します。

10分ほど排油させ、落ちる勢いがポツっポツっとなってきたら、足でキックスターターペダルを踏むと残っていたオイルが少し出てきます。

筆者はその後、さらに5分ほど排油させました。
手順5:ドレンワッシャー交換

ドレンワッシャーは、まだまだ使えそうなくらい綺麗でしたが、せっかくなので新品に交換しました。

新しいドレンワッシャーを付けたら、外した時と逆の手順で、ドレンボルトを締めます。
途中まで手でボルトを締めて、仕上げは同じくめがねレンチを使います。
手順6:給油

ホンダさんの指示通り、0.8L入れます。中に少し残っている可能性があるので、計量カップでまずは0.7L入れました。

このダイソーで購入した計量カップ、かなり役立ちました。

ノズルを取り付けたジョウゴを給油口にさし、

0.7Lを補給。

オイルレベルゲージを差し込み、オイル量をチェックしてみて、足りないようであれば上限まで補給します。しっかり上限まで入れましょう。(※オイルレベルゲージの見方は、上の「作業前の確認と準備」の項目を参照)
筆者はまだ入りそうだったので、最後に0.1L足し、計0.8Lの補給で作業を完了しました。
あとは、廃油を自治体のごみ処理方法に従って捨てればOKです。
作業を終えて感じたこと

まず、一番に感じたのは、「こんなに簡単だったのか!」ということ。スーパーカブならでは?の簡単さかもしれませんが。
筆者はバイク整備の経験・知識ゼロでしたが、ブログ用の写真をとりながら30分程度であっさり完了しました。
今後も、オイル交換はバイク屋さんに頼まずに自分でやろうと決心できました。
自分で交換するメリットとデメリットをまとめると下記の通りです。
自宅でオイル交換するメリット・デメリット
メリット

- 整備の知識が増える
- 達成感あり
- バイク屋さんに行く時間が省ける
- 使うオイルを選べる
デメリット

- 自分と自宅がオイルで汚れる
- 工具・道具が増えて場所をとる
おわりに
未経験だったので不安があったのですが、思っていたよりもサクっと終わりました。
自分で必要なものを揃え、一部は自宅保管になるので、それがイヤな方はバイク屋さんにお願いしましょう。
しかしながら、自分で終えたときのちょっとした達成感、さらなるカブへの愛着が生まれます。
みなさんもトライしてみてください。
参考記事
洗車の記事もございます。よろしければ、ぜひご覧ください。
